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レビュー対象=『プリパラ』
かしこ丸=漫画・アニメ・映画好きのオタク。近年は2次元アイドルに夢中。
レビュー対象=『プリパラ』
かしこ丸=漫画・アニメ・映画好きのオタク。近年は2次元アイドルに夢中。
原作:タカラトミーアーツ、シンソフィア/監督:森脇真琴/シリーズ構成:土屋理敬、森脇真琴/アニメーション制作:タツノコプロ、DONGWOO A&E
「プリパラ*01」が面白い。1stシーズン第1話から面白かったし、2ndシーズンクライマックス真っ只中の最近(※執筆当時)の息もつかせぬ怒濤の展開も最高に面白い。
プリパラというのは同名の女児向けアーケードゲームと同時に始まったアニメであり、僕の大好きなアイドルアニメであるのだけれど、それだけではないのだ。プリパラはアイドルで友情で女の子がコミュニケーションしていて3Dアニメの最先端でサイバーパンクで自己肯定の物語なのだ。
プリパラはサイバーパンクである。そもそも作品の舞台となる、女の子がアイドルになれるテーマパーク「プリパラ」はサイバーな仮想空間である。女の子はプリパラ内で自由な姿のアバターになり、全員が同じ顔をしたAIスタッフのサポートを受け、アイドルとなって遊ぶ。主人公達はプリパラを規制する校長先生やシステムの隙を突いてプリパラの管理者権限を奪ったカリスマアイドルと対決し、時には放置され更新されていない古い空間に逃げ込むこともある。また、海外にある別サーバーでは、仮想空間で自然発生し、現実世界での姿を持たないヴァーチャルアイドル知性体が住んでいたりと、プリパラはまさに当代の女児向けサイバーパンクアニメなのである。
プリパラでは1話ごとに小目的を達成しつつ、俯瞰的には1シーズンかけて大目的達成を目指す構成となっており、監督の前作「ミルキィホームズ」を彷彿とさせるようなハイテンション不条理ギャグによって隠れがちであるが、登場人物の感情や関係性は非常に丁寧に描かれている。物語進行のための役回りを登場人物が乱暴に押し付けられることもないし、お約束的な展開にも囚われないので、サイバーパンク設定と相まって先の展開が全く読めず素直にワクワクできる。
主要人物にはプリパラ内と外で姿が大きく異なる者や異性装をしている者が多々登場するが、それが明らかになった際も基本的にさして大事として扱われず、かなりあっさり受け入れられる。キャッチコピーの一つ「み〜んなアイドル!」が表す通りこのアニメは変身に肯定的であり、変身背景に複雑なコンプレックスなどは一切求められず、本来の自分も確かな一面として認めた上で異なる側面の表現として自由な姿形を取ることが認められている寛容な世界観となっている。
プリパラは少女のアイドルが活躍する仮想空間を舞台にしていることもあって物語の主要人物は殆ど女性のみであり、女性同士の強い関係性が物語を動かす原動力として細やかに描かれている。一口に関係性といっても、アイドル同士のライバル関係だけでなく、主人公の通う小学校の校長先生から主人公の母親への恨みと友情、牧場の少女と男装の麗人とAIのお姫様の三角関係など、多様な属性を持つ人物達が複雑な関係を織りなしている。
特に重要な関係性として何度も描かれているのが、主人公のらぁらとパートナーのみれぃの関係性である。小学5年生のらぁらは自分をアイドルとして見出し、パートナーになってくれたみれぃに最大の好意を寄せている。みれぃもまたらぁらに最大の好意を寄せているのだが、現実世界においては中学1年生のメガネ風紀委員長のお堅いみれぃは小学生のらぁらほどストレートに愛情表現することはない。しかしプリパラ内で金髪碧眼語尾付きで喋る自称ポップアイドルに変身したみれぃは、らぁらに負けず劣らず素直になり全身で好意を表すようになる。プリパラ内外での心情の切り替わりを楽しむことができる。
毎話挿入される3Dアニメによるライブシーンは映像的な見所であり、物語が進行する重要な一幕でもある。女児アニメは国内最先端の3Dアニメ技術を見ることができる身近な窓であり、プリパラも他の女児アニメとの切磋琢磨により日進月歩の技術成長を続けている。同じ女児向けアイドルアニメ「アイカツ!」と比較すると、プリパラのライブシーンは歌唱人物の心情やエピソードの内容に合わせた楽曲や演出が強く、よりキャラソン的・ミュージカル的なライブシーンとなっている。
というわけでプリパラは最高なので、みんなにもっと見て欲しい。DVDも上映中の劇場版もいいけど4月からの3rdシーズンもよろしくね!